写真1●着信した電話番号について「安全」「危険」「迷惑」「不明」のステータスを表示
写真1●着信した電話番号について「安全」「危険」「迷惑」「不明」のステータスを表示
写真2●マカフィー コンシューマ事業統括取締役 専務執行役員の田中辰夫氏
写真2●マカフィー コンシューマ事業統括取締役 専務執行役員の田中辰夫氏
写真3●トビラシステムズの明田篤代表取締役社長
写真3●トビラシステムズの明田篤代表取締役社長

 マカフィーは2014年12月3日、Android搭載スマートフォン向けの詐欺電話・迷惑電話防止アプリ「マカフィー セーフ コール」を発表した。着信した電話番号に対して、アプリ内の詐欺電話・迷惑電話番号リストを基に「安全」「危険」「迷惑」「不明」の4種類のステータスを色別に表示(写真1)。ステータスの色を参考に、アプリ上で通話するか拒否するかを選択することができる。12月4日から、KDDIの「auスマートパス」契約者向けに無料で配信する。今後、NTTドコモからも提供する予定だ。

 同社 コンシューマ事業統括取締役 専務執行役員の田中辰夫氏(写真2)は、同アプリ開発の背景について、「2014年1月~10月の詐欺電話による被害額は450億円を突破し、昨年同期比で20%増加した。さらに、当社の調査では、スマートフォン利用者の21%が詐欺電話の被害を経験していた。マルウエアからデバイスを保護するように、音声通話からユーザーを守るサービスが求められている」と述べた。

 同アプリに搭載され、随時更新される詐欺電話・迷惑電話番号リストは、同社のパートナーであるトビラシステムズが作成した。トビラシステムズが独自に収集し、リアルタイムに更新している不審電話番号データベースから、スマートフォンユーザーを狙う詐欺電話の番号を抽出して同アプリに提供している。「スマートフォンのローカルに保存する電話番号リストのサイズを抑えるために、若年層を狙う不動産投資詐欺や、電話口でATMの操作を指示する還付金詐欺など、スマートフォンユーザーがターゲットになりやすい詐欺電話番号を精査した」(トビラシステムズの明田篤代表取締役社長、写真3)。

 同アプリでは、詐欺電話・迷惑電話番号リストにある電話番号以外に、ユーザーが個別に迷惑電話とする番号をカスタムリストに登録できる。トビラシステムズの一部の従来製品では、個々のユーザーのカスタムリスト情報を収集して不審電話番号データベースに反映する仕組みを採用しているが、現状、同アプリを介したユーザーからの情報収集は行わない。「今後、ユーザーの許諾を得た上で情報を取得することを検討していく」(マカフィー CMSB事業本部 コンシューママーケティング本部の青木大知本部長)という。