米CoreOSは米国時間2014年12月1日、新しいコンテナー管理ソフト「Rocket」のプロトタイプ版を公開した(GitHub上のRocketのページ)。現在主流のコンテナー管理ソフト「Docker」の代替を狙う。同社のブログはRocketを公開した理由について、Dockerが肥大化し、当初のシンプルさを失っているためだと説明している。

 CoreOSはコンテナーの動作に特化した軽量のLinux OS「CoreOS」を提供している(関連記事:軽量Linuxの新顔「CoreOS」を体験)。コンテナーとは仮想化技術の一つで、仮想化ソフトを使う仮想化よりも軽量なのが特徴だ。Dockerはコンテナー管理ソフトの中で、現在最も有力なポジションにある。

 Rocketはコンテナーを実行・管理するためのコマンドラインツールである。コンテナーイメージのフォーマットの定義やコンテナーの実行環境、コンテナーイメージの共有プロトコルを実装している。12月2日時点でのバージョンは0.1.0だ。

 Rocketを公開したブログ記事は、Dockerの改良版としない理由について「全てが中央のデーモンを通るDockerのプロセスモデルには、セキュリティとコンポーザビリティーの観点で根本的な欠陥がある。既存の実装のお荷物を継承して“修正”することは、プロジェクトの書き換えを意味する」と攻撃的なコメントをしている。

 ただし、CoreOSでDockerのサポートは今後も継続するとしている。

米CoreOSのブログ記事