ソニー傘下の米国法人Sony Pictures Entertainment(SPE)がサイバー攻撃を受けた模様だと、複数の米メディアが現地時間2014年11月24日に報じた。

 Los Angeles TimesThe Hollywood Reporterが関係者から得た情報によると、11月24日の朝、従業員が職場でコンピュータにログインしようとしたところ、赤いどくろが薄笑いを浮かべたイラストと「Hacked By #GOP(GOPが乗っ取った)」の文字が画面に映し出されたという。

 攻撃者によって表示されたと思われるこの画面では、「我々はすでに警告しているが、これは始まりに過ぎない。我々の要求が通るまで続ける」と書かれ、SPEの極秘情報を含むすべての内部データを入手済みだとして、「従わなければデータを世界に公開する」と5件のリンクを掲載。グリニッジ標準時間11月24日午後11時までにどうするべきか判断するよう迫っている。

 しかし攻撃者に関する情報はほとんどなく、個人なのか集団なのか、何を要求しているかも不明。SPEの広報担当者は11月25日の声明で、「システム障害があり、復旧に向けて懸命に取り組んでいる」とだけ述べた。

 SPEではあらゆるコンピュータがログインできない状態になったが、同社が緊急措置として全社的にアクセスを遮断したためだとセキュリティ専門家は見ている。

 Varietyが関係者から得た情報では、SPEは従業員に、復旧までに1日から3週間かかりそうだと告げ、コンピュータの電源を落とし、モバイルデバイスのWi-Fiを切るよう指示したという。

 またTNWは、社内の情報筋から、実際にサイバー攻撃があったことや赤いどくろの警告画面が表示されたことなどを確認。1台のサーバーが侵害を受け、そこから攻撃が広がったという。