写真●オービックビジネスコンサルタント(OBC)の和田成史代表取締役社長
写真●オービックビジネスコンサルタント(OBC)の和田成史代表取締役社長
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 オービックビジネスコンサルタント(OBC)は2014年11月25日、中小企業向け基幹業務パッケージ「奉行i8」シリーズをIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)対応させた「奉行i8 for クラウド」を、2014年12月17日から販売することを明らかにした。同社の和田成史代表取締役社長は、「IaaS対応した奉行i8を契機に、パートナー企業とともに中小企業のクラウド利用を支援したい」と意気込みを語る(写真)。

 現時点で奉行i8 for クラウドが対応するクラウドサービスは、日本マイクロソフトの「Microsoft Azure」、日本IBMの「SoftLayer」、ビッグローブの「BIGLOBEクラウドホスティング」の三つ。2015年以降に、富士通やニフティなどのクラウドサービスも対応していく予定であるという。米アマゾン・ドット・コムの「AWS(Amazon Web Services)」については、「必要に応じて対応していく方針」(和田社長)とし、「まずはパートナー戦略に積極的な3社と手を組んだ」(同)という。

 OBCはパートナー企業向けにパッケージや、パッケージをクラウド環境に自動でセットアップするツール、導入のための教育メニューを提供。実際の顧客への導入作業は、OBCの350社のパートナー企業が行う。和田社長によると、自動化ツールにより奉行i8 for クラウドの導入作業は、従来のオンプレミスの場合と比べて4分の1に短縮できるという。「パートナー企業は、2015年3月末までに400社を超える見込みである」(和田社長)。

 「奉行i8のSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)提供も考えたが、我々のパッケージは200社強のソリューションベンダーが提供する外部のシステムと連携している。より外部システムと連携し易いIaaS+パッケージの形を選択した」と、和田社長は語る。

 奉行i8 for クラウドの価格形態は、従来のパッケージ購入と同様に、初期費用での支払いを重視する「イニシャル型」と、初期費用を抑える「ランニング型」の二つを用意()。価格(税別)は、イニシャル型が初期費用120万円、年額24万円から。ランニング型が初期費用30万円、年額48万円から。まずは、Windows Server 2003(2015年7月15日にサポート終了予定)で奉行シリーズを利用しているユーザーを中心に販売していく方針。中小企業2000社への導入を目指す。

図●奉行i8 for クラウドの価格例
図●奉行i8 for クラウドの価格例
※ランニング型の月額については、2015年春から販売を始める予定
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