NTTデータは2014年11月21日、新機能を追加した「グローバル経営管理ソリューション」の販売を開始する。個社が保有するBOM(部品表)を収集して、グローバル連結のBOMを作成。それを基に、原価構造を詳細に見られる。NTTデータの岡野哲也法人コンサルティング&マーケティング本部IFRSビジネス統括部長は、「地域別、拠点別といった様々な切り口で製造原価などが把握できるようになる。グローバルでの最適な調達先の選定など、経営に生かすことが可能だ」と説明する。

 「グローバル経営管理ソリューション」は、製品や拠点別の費用構造の可視化や製造拠点間における原価構成の比較・分析を支援する。材料費や為替の変動が、収益にもたらす影響をシミュレーションするなども可能だ。

 NTTデータは東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)と2013年に、会計ソフト「連結G元帳」と、B-EN-Gの製造業向け経営管理ソフト「MCFrame XA経営管理」を組み合わせて同ソリューションを発売。各社の取引明細を収集し、連結ベースでの原価計算をし直す「受払方式」を採っていた。実際原価で算出するため高精度の情報を取得できる一方で、各社が保有する明細データの粒度などをある程度統一しておく必要があるなど難易度は低くない。

図●「連結BOM方式」による「グローバル経営管理ソリューション」の概要
図●「連結BOM方式」による「グローバル経営管理ソリューション」の概要
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 今回、800社以上の実績を持つ連結会計ソフト「DivaSystem」の開発・販売を手掛けるディーバと共に、「連結BOM方式」と呼ぶ処理方式を追加した()。「連結G元帳」とディーバの「DivaSystem SMD」とを組み合わせて提供する。個社ごとのBOMを収集して、グローバル連結でのBOMを自動作成。それを基に、標準原価ベースで連結原価を算出する。受払方式に対してやや精度は劣るものの、導入しやすいというメリットがある。