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 米ニューヨーク州ニューヨーク市は現地時間2014年11月17日、市内の公衆電話ネットワークを市営Wi-Fiネットワークに置き換える「LinkNYC」計画を発表した。

 古い電話ボックスの代わりに「Link」と呼ぶキオスクを設置する。電話ボックスより小さい設置面積で済むので、歩行者の邪魔にならず、景観にも良いとしている。24時間無料でインターネットにアクセス可能。通信速度は、平均的な公共Wi-Fiより100倍以上速い、最大1Gビット/秒を目指す。

 Linkでは、米国内の無料通話が行えるほか、備え付けのAndroidタブレット端末から公共サービスにアクセスできる。911(緊急電話番号)や311(苦情センター)へのすばやい通報、携帯電話の無料充電も可能。側面のデジタルディスプレイに公共サービスの告知や広告を表示し、広告収入によってコストをまかなう。

 技術企業などで構成されるコンソーシアム「CityBridge」が提案募集(RFP)プロセスを通じてLinkNYC開発契約を獲得した。CityBridgeには米Qualcomm、米Comark、米Control Group、米Titanなどが参加している。

 ニューヨーク市の営業許可審査委員会(FCRC)の承認を得たのち、2015年に着工する予定。同年末までに最初のサービスを開始したいとしている。同市5区に最大1万台のLinkを設置する。

 なおLinkのデザインは、宇田川信学氏とSigi Moeslinger氏が共同設立したデザイン事務所Antenna Designが担当した。

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