米Facebookが「Facebook at Work」と呼ばれる法人向けサイトをひそかに開発していると複数の海外メディア(米New York Times米Wall Street Journal英Reutersなど)が、英Financial Timesの記事を引用する形で現地時間2014年11月17日までに伝えた。

 それによると、新サイトでは同僚とチャットをしたり、取引先と連絡を取り合ったり、書類を共有して共同作業したりできる。ビジネス向けSNSのLinkedInや、Google Drive、Microsoft Officeと競合するサービスという。また新サイトはFacebookの既存サービスとよく似ており、ニュースフィードやグループなどの機能がある。ただし、プライベートの写真などを伴ったプロフィール情報は、仕事上のプロフィールと別にしておくことができるという。

 Financial Timesによると、Facebookの社内では従業員がこのサイトを長らく利用していたが、過去1年の間に本格的なプロジェクトが始まった。現在はサービス立ち上げに向けて複数の企業と試験運用を行っている。

 Wall Street Journalは事情に詳しい関係者の話として、サービスの開始時期は2015年1月初旬で、当初は無料、広告は付かないと伝えている。Facebook at Workに登録した企業の従業員だけが利用できるという仕組みになるという。

 Facebookの既存サービスについては、機密漏えいや、従業員の生産性への影響を懸念する企業が、社内で利用することを禁止する事例が多いという。もし、同社がこうした企業の懸念を払拭し、信用を得ることができれば、顧客企業の社内でFacebookサービスの利用が推奨され、同社はユーザーの滞在時間を増やすことができるとFinancial Timesは伝えている。