「Global Fishing Watch」のロゴ
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 米Googleと、デジタル地図作成の非営利組織である米SkyTruth、国際的海洋保全団体のOceanaは現地時間2014年11月14日、世界の商業漁業や乱獲に関する情報を視覚化、追跡、共有するためのサイト「Global Fishing Watch」のプロトタイプを公開した。一般民間人が不審な漁獲行為を監視できるツールを提供する。

 Global Fishing Watchは衛星を利用して、衝突事故防止のために船舶に搭載されているAIS(自動船舶識別装置)のデータを分析し、漁船の船籍、速度、位置などを割り出す。世界でどのような漁獲活動が行われているか、視覚的に表示する。

 OceanaのAndrew Sharpless最高経営責任者(CEO)は「政府、漁場管理組織、市民、漁業関係者が力を合わせて健全で多様な生物が生きる豊かな海を取り戻せるようにする」と述べている。

 Global Fishing Watchの開発にあたっては、2012年から2013年にわたって衛星から収集したデータをもとに、貨物船と漁目的以外の船舶を対象から除外する分類モデルを構築。プロトタイプの視覚化では2万5000隻以上のデータを使用するが、当初の漁獲活動表示マップは3125隻のデータを対象にする。

 Global Fishing Watchの正式版公開は2015年または2016年になる見込みという(米Wall Street Journalの報道)。

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