写真●FutureNet AS-250/KLの外観
写真●FutureNet AS-250/KLの外観

 センチュリー・システムズは2014年11月13日、産業用モバイルルーターの小型機「FutureNet AS-250」シリーズの新モデルとして、モバイル回線にKDDIのLTE網を使う「FutureNet AS-250/KL」(写真)を追加すると発表した。11月末から出荷する。価格はオープンだが、参考価格(税別)は4万5000円程度。

 FutureNet AS-250シリーズは、産業用モバイルルーターの低価格機種である。シリアル接続したセンサーデータをモバイル回線で送信する、といった用途に向く。上位機種「FutureNet NXR-G」シリーズと比べた特徴は、WAN側のインタフェースをモバイル回線に限定していることや、リアルタイムOSの採用などにより起動時間が速いこと、など。

 WAN側の通信モジュールとして、KDDIのLTE通信モジュール「KYM11」を搭載する。通信速度は、下り最大75Mビット/秒、上り最大25Mビット/秒。LAN側は、4ポートのスイッチングハブ(100BASE-TX)を備える。この他に、デバイス接続用のシリアルポート×1と、デジタル入出力(接点入力×2、接点出力×2)を備える。

 デジタル入力は、センサーや外部装置の状態(ON/OFF)変化の検知に利用できる。デジタル入力の変化をトリガーにしてモバイル接続を開始するといった使い方ができる。一方、デジタル出力は、リモートからのスイッチのON/OFF制御に利用できる。

 同機種では、KDDIの閉域網サービス「クローズドリモートゲートウェイ」も利用できる。同サービスのIP着信機能を利用すると、センター側から閉域網内のローカルなIPアドレスを指定してAS-250/KLに接続できるため、必要に応じてセンター側から起動する監視システムを実現できる。

 今回の新モデルを合わせて、AS-250シリーズは全5モデルで構成する。それぞれ、利用できるモバイル回線などが異なる。KDDIのLTE以外には、ソフトバンクモバイル3G、NTTドコモ3G(FOMA)、KDDIのCDMA 1Xなどに対応したモデルをそれぞれ用意している。