図●ビッグデータ処理基盤の概要(出典:NTTコムウェア)
図●ビッグデータ処理基盤の概要(出典:NTTコムウェア)
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 NTTコムウェアは2014年11月13日、ビッグデータ分析に適した分散処理基盤であるHadoopの実行環境を月額制のクラウドサービスとして提供する「ビッグデータ処理基盤」を提供開始した()。ユーザーの需要に合わせてシステム構成を変更可能なIaaSクラウド「SmartCloud」の上で提供する。ハードディスクよりもI/O性能が高いSSDの採用によって、仮想サーバーでも物理環境と同等のHadoop性能が得られるとしている。

 ビッグデータ処理基盤は、Hadoop環境を月額制で提供するクラウドサービスである。クラウドサービス化によって、Hadoop環境の早期立ち上げと短期利用を可能にした。具体的には、申し込みから最短5営業日でHadoop環境を利用できるほか、本来は年額制となっている商用版Hadoopのライセンスを月額制で利用できる。Hadoopミドルウエアとしては、米MapR TechnologiesのM5またはM7を利用する。

 価格(税別)は、仮想サーバー3台で構成するHadoopクラスターの標準構成例の場合に、MapR M5のライセンスを含んで月額24万円。この時の仮想サーバー1台当たりの構成は、vCPU×4、メモリー16Gバイト、内蔵ストレージ60Gバイト、ネットワークポート(400Mビット/秒)×2。必要に応じて、上位版であるMapR M7の利用や内蔵ストレージの追加などもできる。

 また、バッチ高速化用途には、個別対応でノーチラス・テクノロジーズのソフトウエア開発コンポーネント「Asakusa Framework」も提供する。Asakusa FrameworkはHadoopの使い勝手を高める上位層ソフトの一つで、受発注処理などのような日次・月次バッチをHadoopを使って高速に処理するといった用途に向く。Hadoopの仕組み(MapReduce)を知らなくても、上位言語を使って分散バッチ処理を設計できる。