写真●日本マイクロソフトの樋口泰行代表執行役社長(左)と米マイクロソフトのコーポレートバイスプレジデントであるジョン・ケース氏
写真●日本マイクロソフトの樋口泰行代表執行役社長(左)と米マイクロソフトのコーポレートバイスプレジデントであるジョン・ケース氏
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 日本マイクロソフトは2014年11月13日、日本国内にあるデータセンターで提供する法人向けクラウドサービスのラインアップを拡充すると発表した。同社が「クラウド三兄弟」と呼ぶ主要サービス「Microsoft Azure(旧称Windows Azure)」「Microsoft Office 365」「Microsoft Dynamics CRM Online」の3つをすべて日本国内のデータセンターから提供する。年内に順次移行を始める。

 同社の樋口泰行代表執行役社長(写真左)は、クラウド事業の売上高を「今後、毎年3倍にする」という強気の目標を掲げた。「公共関連の組織など、データの国内保有が必須の法人から『日本のデータセンターでクラウドサービスを利用したい』という引き合いが多い。これに対応することで事業の成長スピードを上げる。既存のお客様にとっても、レイテンシー(処理遅延時間)が改善してより使いやすくなる」と述べた。

 米マイクロソフトのコーポレートバイスプレジデントを務めるジョン・ケース氏(写真右)は、「Office 365の売上高の50%以上は米国以外から得ている。その中でも日本は重要な市場。Office 365とCRM(顧客関係管理)を含む3つのクラウドサービスを一体提供することで、他社に対して優位に立ちたい」と話した。

 同社は2014年2月に、東日本と西日本の2リージョン(それぞれの拠点数、場所は非公開)でクラウドサービス用のデータセンターを開設した(関連記事:Windows Azureの日本データセンターがオープン、遅延を改善)。当初はAzureのみを提供していた。今後、2014年末までにOffice 365の提供を始め、2015年3月までにDynamics CRMの提供を始める。