フォーティネットジャパンは2014年11月12日、価格が200万円台と中規模クラスに位置するUTM(統合脅威管理)の新モデルとして、IPS(侵入防止システム)性能が2.8Gビット/秒の「FortiGate-300D」と、IPS性能が4.7Gビット/秒の「同500D」(写真)を出荷した。ASICなどのハードウエアを現行版に刷新したことによって、同等クラスの既存モデルと比べてスペックを高めている。

写真●FortiGate-500Dの外観
写真●FortiGate-500Dの外観

 FortiGateは、ネットワークゲートウエイ上で提供可能なセキュリティ機能をまとめて提供するUTM機器である。特徴は、多機能であることと、ASIC(特定用途向けIC)によって高速に動作すること。機能面では、ファイアウォール/IPS(不正侵入防止)やVPN接続、ウイルス対策などに加え、負荷分散装置やWAN高速化装置の機能も備える。未知のマルウエア対策としてサンドボックス(クラウドおよびローカル)も提供する。

 用途に合わせて、SOHO向けの小型デスクトップモデルから大企業向けのシャーシー型モデルまで、全18モデル/シリーズを用意している。今回、価格が200万円台クラスの中規模向けモデル「FortiGate-300-500シリーズ」として、現行版のASICを搭載した新モデル2製品(FortiGate-300D/500D)を追加した形である。それぞれ既存モデル(FortiGate-300C/600C)の後継に相当するが、既存モデルは今後も併売する。

 FortiGate-300Dのスペックは、以下の通り。ファイアウォールが8Gビット/秒、IPsec VPNが7Gビット/秒、IPSが2.8Gビット/秒、ウイルス対策(プロキシー)が1.4Gビット/秒、ウイルス対策(フロー)が2.5Gビット/秒。ネットワークポートは1000BASE-T×4およびSFP×4。登録できるエンドポイント(パソコンなど)は600台。参考価格(税別、以下同)は220万2000円。

 FortiGate-500Dのスペックは、以下の通り。ファイアウォールが16Gビット/秒、IPsec VPNが14Gビット/秒、IPSが4.7Gビット/秒、ウイルス対策(プロキシー)が1.7Gビット/秒、ウイルス対策(フロー)が3.4Gビット/秒。ネットワークポートは1000BASE-T×8およびSFP×8。登録できるエンドポイントは2000台。参考価格は275万3000円。