バイドゥは2014年11月12日、iOS 8端末向けの無償日本語入力ソフト(IME)「Simeji(シメジ)」をアップデートした。対応機種はiOS 8が稼働するiPhone/iPod touchで、App Storeからダウンロードできる(関連記事:iOS 8向け無料日本語入力ソフト「Simeji」がリリース、さっそく触ってみた)。

 新バージョン1.2で追加された新機能のうち、最も注目すべきはテキスト入力時にカーソルを狙ったところに正確に移動可能にする「カーソル移動」機能だろう。

 iOS標準のIMEを使っていたユーザーなら誰しも、長い文章を入力する際に途中で文字を修正したり挿入したりしたくなったとき、指で狙った位置をタップしてカーソルを移動しようとして失敗し、イライラした経験があるはずだ。カーソル移動機能を使えば、そんな苦労から解放される。なお、競合するジャストシステムの「ATOK for iOS」は、同等機能を先に搭載している。

 カーソル移動機能を使うには、キーボード上部に並んだアイコンのうち、左から3番目にあるカーソルアイコンをタップする(写真1)。

写真1●カーソル移動機能を使うには、左から3番目にあるカーソルアイコンをタップする
写真1●カーソル移動機能を使うには、左から3番目にあるカーソルアイコンをタップする
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 そのまま指を離さないでいると、両隣に左右カーソル移動用のアイコンが表示される。この状態で指をスライドさせればカーソルを好きな位置に移動できる(写真2)。

写真2●指を離さないでいるとこの表示になる。指を左右にスライドさせるとカーソルを移動できる
写真2●指を離さないでいるとこの表示になる。指を左右にスライドさせるとカーソルを移動できる
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 その他の新機能として、(1)ユーザーが撮影した写真を使ってキーボードデザイン(スキン)を変更できる「きせかえ機能」、(2)テキストや絵文字の組み合わせでキャラクターの絵などを表現する、いわゆるアスキーアート(AA)を入力できる「テキストスタンプ機能」---の二つが追加された。

 きせかえ機能は、キーボード上部左から2番目にあるTシャツアイコンをタップすることで利用できる(写真3)。既存のデザインを選んで変更できるほか、「写真を選ぶ」をタップすることでユーザーが撮影した写真をカメラロールから選んで利用できる。

写真3●スキン変更機能を使うには、左から2番目のTシャツアイコンをタップする
写真3●スキン変更機能を使うには、左から2番目のTシャツアイコンをタップする
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 選んだ写真をトリミングしたり(写真4)、キーボードの文字を読みやすいように文字色を変えたり(白と黒の2色から選択)することも可能だ(写真5)。

写真4●写真のトリミング機能を備えている
写真4●写真のトリミング機能を備えている
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写真5●キーボードの文字も2色(白と黒)から選べる
写真5●キーボードの文字も2色(白と黒)から選べる
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 なお、バイドゥによれば、きせかえ機能は有料サービスとしての提供を予定しており、現在は12月末までの期間限定で無料にしているという。料金については「利用期間に応じた300円からの料金プランを考えている」(バイドゥ)とする。また、きせかえ機能を利用するには、IMEの設定を「フルアクセス」にする必要がある。

 テキストスタンプ機能は、キーボード上部右から2番目のモナー(匿名掲示板2ちゃんねるなどでよく使われるキャラクター)アイコンをタップすると利用できる(写真6)。

写真6●テキストスタンプ機能を使うには、右から2番目のモナーアイコンをクリックする
写真6●テキストスタンプ機能を使うには、右から2番目のモナーアイコンをクリックする
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 テキストスタンプは、「あいさつ」「LOVE」「感情(ポジ)」「感情(ネガ)」「おもしろ」「アクション」「会話」「生活」「イベント」「自然・風景」「どうぶつ」といったカテゴリー分けがされており、カテゴリーごとに2桁種類以上用意されている(写真7)。

写真7●テキストスタンプは、11カテゴリーに分けて収録されている
写真7●テキストスタンプは、11カテゴリーに分けて収録されている
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