写真1●freeeの佐々木大輔代表取締役
写真1●freeeの佐々木大輔代表取締役
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 中小事業者向けクラウドサービスを提供するfreee(フリー、東京・品川)は2014年11月6日、クラウド型会計ソフト「freee」にOCR(光学式読み取り装置)機能と一括振込ファイル出力機能を追加したと発表した。新機能は同日から提供を始める。同社の佐々木大輔代表取締役は、「今回の機能追加によって、請求書の受け取りから支払いまでのバックオフィス業務を効率化できる」と自信を見せる(写真1)。

 OCR機能は、受け取った請求書や領収書などの画像データから、自動で日付、金額、取引先企業などを判別し、項目を埋めることができる。「これまで手作業で行っていた請求書や領収書のデータ入力を、自動化できる」(佐々木氏)。

写真2●スマートフォンで撮影したタクシーの領収書を経費精算するまでのデモの様子
写真2●スマートフォンで撮影したタクシーの領収書を経費精算するまでのデモの様子
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 OCRは、9割以上の読み取り精度を持つ外部企業の技術を採用。デモでは、スマートフォンで撮影したタクシーの領収書を、経費精算するまでの流れを実演した(写真2)。

 一括振込ファイル出力機能は、取引先への振り込みが一括でできる「全銀フォーマット」のファイル出力に対応。クラウド型会計ソフトに入力されている未払いの振込データを「一括振込ファイル」として出力し、銀行の振込用サイトにファイルをアップロードすれば振り込める。

写真3●新機能を使った請求の支払いから受け取りまでの流れ
写真3●新機能を使った請求の支払いから受け取りまでの流れ
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 「従来は、経理担当者が1件ずつ振込先と金額を確認し、銀行で振り込み作業をしていたが、そういった業務が不要になる。支払い業務が大幅に省力化できる」(佐々木氏)という(写真3)。

 クラウド型会計ソフトのfreeeは、2014年10月時点で累計14万の事業所が登録しているという。有料会員の数や、アクティブなユーザー数は公表していない。