図●2015年第3四半期の国内サーバー市場ベンダーシェア(出荷額)
図●2015年第3四半期の国内サーバー市場ベンダーシェア(出荷額)
出所:IDC Japan
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 調査会社のIDC Japanは2015年12月24日、国内のサーバー市場に関する調査結果を発表した。それによると、2015年第3四半期(7月~9月)の市場規模は、前年同期比0.2%減の1159億円、出荷台数は同3.1%減の14万4000台で、出荷金額、台数ともに減少した。x86サーバー市場の動向についても分析。2015年第3四半期の出荷額は同7.6%増の911億円、出荷台数は同3.3%減の14万2000台。出荷金額こそ平均単価の値上がりで上昇したが、出荷台数は減少した。背景には、平均単価が20万円以下の1ソケットのタワー型サーバーの出荷台数が大幅に減少したことがあるという。

 同社は、2015年第3四半期の市場全体の出荷額がわずかに減少したことについて、前年同期にあったスーパーコンピュータの大型案件に対する反動に加え、メインフレームの出荷額の大幅な減少があったと指摘。メインフレームの出荷額の大幅な減少は、上位機種の出荷台数の減少によるものと分析した。上位機種の出荷台数減少は、新製品発表に伴う大型の更新案件が一巡したことが要因という。

 ベンダー別出荷額も調査した()。それによると富士通が首位。前年同期比でx86サーバーが2桁のプラス成長であったことに加え、メインフレームも大幅なプラス成長となったという。HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)専用機の大型案件も出荷額をけん引した。2位はNECで、x86サーバーではプラス成長を確保したものの、前年同期のスーパーコンピュータ関連の大型案件の反動によりマイナス成長となったという。3位はHPで、x86サーバーが2桁のプラス成長だったが、その他のサーバーでは2桁のマイナスに転じたという。4位は日立製作所で、x86サーバーは前年同期並み。メインフレームは大幅なマイナス成長だったものの、その他のサーバーではプラス成長を確保したという。5位はIBM、6位はデルだった。

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