米調査機関Pew Research Centerは現地時間2014年12月18日、米エロン大学と共同で実施したプライバシーの未来に関する調査の結果を発表した。ビジネスの利益向上と個人のプライバシー保護の適切なバランスの実現については専門家の間で意見が2分されたが、今後プライバシーの概念が変わるという意見では一致しているという。

 調査では、ビジネスの革新と収益化を実現しつつ、個人が自身の情報を保護する手軽な方法を様々な選択肢で提供するような、幅広く受け入れられる安全かつ信頼の高いプライバシーインフラを政策担当者と技術イノベーターは2025年までに構築できると思うか質問した。

 インターネット専門家2511人の回答は、「思わない」が55%、「思う」が45%だった。

 詳しい考えを自由回答で述べてもらったところ、両グループで「オンラインライフというものは、本来、プライバシーは無い」という共通意見が見られた。

 ある回答者は「将来、プライバシーは新たなタブーとなる。これからの世代には、プライバシーの概念は理解できないだろう」と述べている。

 「2025年には、現在行われているプライバシーに関する議論は、物珍しく、時代遅れに見えるだろう」という声もあった。

 また、「今、プライバシー擁護や啓発に取り組まなければ、人々はますます、プライバシーをサービスやカスタマイズと引き替えにすることに慣れていく」と注意を促す回答者もいた。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]