図●国内レーザーMFPの前年同期比成長率推移
図●国内レーザーMFPの前年同期比成長率推移
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 調査会社のIDC Japanは2014年12月16日、2014年第3四半期(7~9月)の国内のレーザーMFP(複合機)、レーザープリンター、インクジェットプリンター/MFP市場に関する調査結果を発表した。それによると、レーザーMFPの出荷台数は、前年同期比3.6%増の18万2000台となった。

 国内MFP市場は、前四半期(4~6月)に約3年2カ月(13四半期)ぶりに前年同期の出荷水準を下回ったが、今四半期(7~9月)では増加に転じた()。IDCは出荷台数増加の要因について、消費増税後の出荷台数減少が、その後のベンダーの積極的な販売活動によって沈静化したためと分析。景況は比較的安定しており、2014年第4四半期(10~12月)にも大きく崩れることはなく、2014年は前年と比較して若干出荷台数が増加する可能性があると予測している。

 同社は、レーザーMFPをカラーとモノクロに分けても調査。それによるとカラーレーザーMFPは同6.5%増の13万4000台。一方、モノクロレーザーMFPは同3.7%減で、前四半期(4~6月)に続くマイナス成長となった。

 IDCは、レーザープリンター市場に関しても調査した。2014年第3四半期は同2.0%増の22万4000台で、モノクロレーザープリンターの出荷台数は同1.1%増の15万4000台、カラーレーザープリンターは同4.1%増の7万台となった。この堅調は、2015年第1四半期(1~3月)まで続くものと予測している。

 あわせて、国内インクジェットプリンター/MFP市場に関する調査結果も発表した。それによると、2014年第3四半期の総出荷台数は、前年同期比1.8%減の120万台。インクジェットプリンターは同9.1%増の15万台となったが、個人消費低調の影響を受けやすいインクジェットMFPは同3.2%減の104万台となった。同社は、インクジェット製品の出荷台数は販売不調の影響により2014年は年間を通して前年より若干減少すると予測。ベンダーは景気の影響を受けにくいビジネス市場を含めたマーケットの拡大が求められると指摘している。

IDC Japanの発表資料(国内レーザーMFP市場)へ
IDC Japanの発表資料(国内レーザープリンター市場)へ
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