図● 導入後1週間以降または運用開始後に発生した障害に対するベンダー対応の満足度
図● 導入後1週間以降または運用開始後に発生した障害に対するベンダー対応の満足度
(出所:IDC Japan)
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 調査会社のIDC Japanは2015年12月8日、x86サーバーの保守に関する調査結果を発表した()。調査では、サーバーの障害について、x86サーバーを更新および新規導入後に発生した障害をサーバーの「セットアップ時」、「導入1週間以内」、「運用開始後」の3つのフェーズに分類。各フェーズにおける、障害発生の要因や障害対応にあたるベンダーの保守サポート体制における不満要因などを分析した。それによると、サーバー導入後1週間以降または、運用開始後に発生した障害に対するベンダーの対応では、2014年の調査に対して「満足」、「ほぼ満足」と回答したユーザーが3.0ポイント上昇。一方、「不満」、「やや不満」と回答したユーザーは、6.0ポイント減少した。

 同社では、国内におけるx86サーバーのユーザー企業を対象に、サーバーで発生した障害の内容やサーバーベンダーの保守サポート体制についての評価を調査。これまで、2012年と2014年に実施し、その結果を公開している。

 今回の調査では、サーバーの運用、保守、管理の対象となるx86サーバーの台数は、やや増加傾向にあるという。x86サーバーを運用、管理するシステム要員の数も、前回調査と比較して「増加した」と回答する割合が「減少した」とする回答を上回った。同社では、リーマンショック後、情報システム関連要員の数は減少傾向にあったが、仮想化の導入などで論理サーバーの数が増加。それにともない、システム要員の増強が図られていると指摘した。

 一方、障害が発生した際のベンダー対応への不満要因は、2014年の調査では障害の発生頻度が多いことが最も多く挙げられたが、今回の調査では、障害解決にかかる時間や障害の原因究明にかかる時間に対する不満が上位を占めた。同社では、ユーザー企業の保守サポート対する不満要因が、障害発生そのものよりも、障害が発生した際、いかに早く障害を解決するか、いかに早く障害原因を究明するかに移ってきていると指摘している。

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