調査会社のIDC Japanは2015年11月27日、国内のファイバーチャネルスイッチ(FCスイッチ)市場に関する調査結果を発表した。調査によると、2014年のFCスイッチの出荷金額は前年比4.1%減の168億1600万円に減少し、2015年も同3.1%減の162億9600万円にとどまる見込みだ。同社では、FCスイッチの2014年~2019年の年間平均成長率(CAGR)をマイナス3.5%と予測している。

 SAN(Storage Area Network)で使用されるFCスイッチを構成している、フィクスドポートスイッチ、シャーシスイッチ、ブレードサーバーエンベデッドスイッチの市場動向も調べた。フィクスドポートスイッチとシャーシスイッチの出荷金額は2年連続のマイナス成長となり、市場全体としてもマイナス成長になった。フィクスドポートスイッチは、台数やポート数の伸び率が低くなるとともに、ポート単価の低下が進んでいるという。

 シャーシスイッチの出荷金額は大型案件の有無に大きく左右される。同社は、通信事業者向けなどの大型案件がなかった2013年、2014年は連続してマイナス成長となったとしている。2015年もブレードサーバーエンベデッドスイッチを含めた3製品ともマイナス成長と予測している。

 2014年~2019年にかけてのCAGRがマイナス成長であることについては、ポート単価の低下が進んでいることに加え、ネットワークストレージ市場では他のプロトコル(iSCSI、NAS、InfinBand、FCoEなど)との競合も激しくなっていることが要因と分析した。

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