米Appleが2015年第3四半期(7〜9月)にiPhoneを販売したことで得た営業利益は、同じ期間の業界全体の営業利益の94%を占めた。こうしたアナリストの推計をInvestor’s Business DailyAppleInsiderForbesなどの米メディアが現地時間2015年11月17日までに報じた。

 これは、世界市場上位8社のスマートフォンメーカーの営業利益をカナダの投資銀行Canaccord Genuityが調査したもの。それによると、94%というAppleの利益シェアは過去最高記録。同社の利益シェアは4四半期連続で90%を上回っている。一方でiPhoneの世界スマートフォン市場における販売台数シェアは14.5%にとどまった。

 Canaccord Genuityによると、第3四半期にスマートフォン事業で営業利益を出した上位メーカーはAppleと韓国Samsung Electronicsのみ。Samsungの同四半期におけるスマートフォン事業の営業利益シェアは11%となった。これに対し同社のスマートフォン販売台数シェアは24.5%だった。

 なお、AppleとSamsungの利益シェアを合わせると105%となるが、Canaccord GenuityのアナリストMike Walkley氏によると、2社の利益シェア合計が100%を上回ったのは、他の大手メーカーのスマートフォン事業が赤字だったためという。第3四半期におけるAppleのスマートフォン事業の営業利益は177億8000万ドルだった。一方、Samsungは20億8000万ドル。両社の営業利益を合わせると198億6000万ドルとなるが、これから他社の赤字額を差し引いた業界全体の営業利益は189億4000万ドルになると同氏は報告している。

 また、Walkley氏によるとiPhoneの稼働台数(インストールベース)のうち、今年9月26日(Appleの2015会計年度第4四半期末日)までにiPhone 6シリーズに買い替えた比率は31%だった。このことから、iPhone 6sシリーズを含む新機種への買い替えが今後も堅調に推移すると、同氏は予測している。