調査会社のIDC Japanは2014年11月12日、2014年から2018年の国内製品別IT市場予測を発表し、2014年の国内IT市場規模は前年比0.4%増の14兆4352億円に達すると予測した。国内のIT市場の2013年から2018年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)を0.8%とし、2018年には14兆9745億円に拡大するとした()。

図●2013~18年の国内製品別IT市場
図●2013~18年の国内製品別IT市場
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 本調査は、同社が2014年第2四半期(4~6月)のIT製品市場の実績、最新の景気動向などをもとに分析したもの。2014年の国内IT市場の製品別規模については、ハードウエアの市場規模が同2.3%減の6兆5916億円とマイナス成長となるものの、ITサービスの市場規模が同2.8%増の5兆1720億円、パッケージソフトウエアの市場規模が同3.0%増の2兆6717億円に拡大するとした。

 また、国内IT市場に国内通信サービス市場を加えた国内ICT市場については、2014年に同0.7%減の25兆3965億円となるとし、その後もCAGRマイナス0.4%で推移。2018年には、24兆9946億円にまで縮小すると予測した。

 同社は、2014年の国内IT市場動向について、これまで国内IT市場の成長をけん引してきたスマートフォン市場が2桁のマイナス成長に転じるにもかかわらず、全体としては前年比微増にとどまると予測。その理由として、Windows XPサポート終了によるPCの更新需要が2014年5月以降も続いたことで、PC市場の縮小が緩やかだったことなどをあげている。同社では、2014年以降モビリティ分野における成長減速が顕著になるとしている。

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