図●2015年 国内ストレージチャネル調査
図●2015年 国内ストレージチャネル調査
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 調査会社のIDC Japanは2015年11月11日、国内のストレージシステムに関する調査結果を発表した。同社は、2014年の外付型ディスクストレージシステム市場をチャネルタイプ別に分析。それによると、直接販売が45.9%、間接販売が54.1%で、同社は間接販売比率が一貫して上昇傾向にあると指摘した()。2011年には44.5%から3年間で9.6ポイント上昇している。同社は、間接販売をさらにチャネル別にも調査。ベンダーの系列チャネルが9.6%、ベンダーから独立したオープンチャネルが44.4%だった。

 同社は、間接販売比率が上昇している背景について、直接販売比率が高いシステム価格3000万円以上のハイエンドエンド市場が縮小する一方で、間接販売比率の高い500万円~3000万円未満のミッドレンジ市場と500万円未満のローエンド市場が堅調に成長しているためと分析。2014年のクラス別の間接販売比率は、ハイエンドが31.9%、ミッドレンジが64.7%、ローエンドが69.9%に達した。

 また、外資系ストレージベンダーを主体に、直接販売から間接販売にシフトする動きが加速していることも、間接販売比率上昇の要因という。

 一方、同社はチャネルパートナーに対して、ストレージベンダーの満足度と評価についても、直接にインタビューを実施して調査した。満足度を5段階評価で示し、1に近いほど評価が高いとして算出したところ、総合満足度の全体平均は2.43で、前回の2.55から改善した。

 同社では、その要因として、今回の調査からストレージの新興ベンダーに対する評価を加えたことが影響していると指摘。新興ベンダーの総合満足度は2.12だったが、大手ベンダーのみの総合満足度は2.50で前回調査とほとんど変化がなかったという。新興ベンダーの総合満足度が高い理由には、新興ベンダーが提供する「オールフラッシュアレイ」や「ハイブリッドフラッシュアレイ」などに対する評価や期待が高いことがあるという。

 なお、今回の調査では、チャネルパートナーにおけるベンダーの扱い比率が変動し始めたことも明らかになった。同社は、変動し始めた要因の一つとして、フラッシュデバイスのみを搭載したオールフラッシュアレイの本格的な成長が始まったことが影響していると指摘している。

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