英Kantar Worldpanelが現地時間2015年8月5日に公表したスマートフォンの販売統計によると、米Appleの「iPhone」の同年第2四半期(4~6月期)における販売台数シェアは、米国を除く世界の主要市場のすべてで拡大した。

 同四半期のOS別販売台数シェアを地域・国別で見ると、iOSの欧州5カ国(英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン)におけるシェアは17.5%となり、前年同期から2.1ポイント増えた。また日本におけるiOSのシェアは同2.7ポイント増の42.2%、中国では同7.3ポイント増の20.1%、オーストラリアでは同9.1ポイント増の34.6%となった。これに対し米国におけるiOSのシェアは同2.3ポイント減の30.5%だった。

 一方、Androidの同四半期の販売台数シェアは、欧州5カ国で前年同期比2.5ポイント減の71.3%。日本では同5.2ポイント減の54.4%、中国では同5.3ポイント減の79.0%、オーストラリアでは同10.6ポイント減の57.6%。米国におけるAndroidのシェアは同3.4ポイント増の66.1%となり、Androidは米国市場で唯一シェアを伸ばした。

 このうち、フランスではiOSのシェアが2月以来初めて前年実績を上回った。一方Androidのシェアはドイツで年初来最も大きな落ち込みとなった。Kantar Worldpanelによると、欧州におけるAndroid端末購入者の主な購入動機は画面サイズだという。iPhoneも、「同6」「同6 Plus」登場以降、画面サイズが重要な要素となっているが、iPhone購入者は概して端末の信頼性や耐久性、材質などのより幅広い要素を購入動機にしていると、Kantar Worldpanelは分析している。

 またAndroidは、欧州や中国市場で依然さまざまなメーカーが台頭し、消費者の選択肢が広がっているが、米国市場ではかつてないほどの統合が進んでいるという。Kantar Worldpanelによると、米国におけるAndroid端末全販売台数のうち、韓国Samsung Electronicsと韓国LG Electronicsの2社が占める比率は78%に上った。とりわけLGは米国市場で好調という。同社は米国のシェアを2倍に拡大したほか、初めてスマートフォンを購入する顧客の獲得で、Samsungを初めて上回った。

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