世界の携帯電話市場で、中国Huawei Technologies(華為技術)の出荷台数が米Microsoftを上回り、Huaweiは初めて世界3位の携帯電話メーカーになった。こうした市場調査結果を米Strategy Analyticsが現地時間2015年7月30日に公表した。

 これは2015年第2四半期(4~6月)に世界で出荷された、スマートフォンを含む携帯電話全体の台数を調査したもの。それによると、同四半期のHuaweiの出荷台数は前年同期の2060万台から3060万台に増加。その市場シェア同4.8%から7.0%に拡大した。Strategy Analyticsによると、Huaweiは世界のすべての地域で出荷台数が伸びており、とりわけ「Ascend Mate7」などの4Gモデルが好調な中国市場で急伸した。

 これに対し、Microsoftの出荷台数は前年同期の5030万台から2780万台に減少。市場シェアは同11.8%から6.4%に縮小した。Strategy AnalyticsによるとMicrosoftのこの市場シェアは過去最低水準。同社はフィーチャーフォン分野で地歩を失いつつある一方、Lumiaスマートフォンが待機状態にあるという。同社は現在年内に市場投入するWindows 10搭載の新モデルを待っている状態だとStrategy Analyticsは指摘している。

 このほかのメーカーを見ると、出荷台数が最も多かったのは韓国Samsung Electronicsで、その台数は8900万台。これに米Appleが4750万台で次ぎ、Huawei、Microsoftのあと、5位に1980万台を出荷した中国Xiaomi(小米科技)が入った。

 このうちSamsungの出荷台数は前年同期から7%減少した。Samsungはハイエンド機の出荷が安定化したが、低価格携帯電話の分野ではアジアで競合Huaweiなどとの激しい競争に直面しているという。

 一方Appleの出荷台数は前年同期から35%増加した。これは中国をはじめとする世界市場で画面サイズが大きくなったiPhone 6シリーズへの買い替えが進んだためとStrategy Analyticsは分析している。

 2015年第2四半期の世界携帯電話出荷台数は前年同期の4億2800万台から約2%増の4億3460万台となった。このうちスマートフォンが約8割を占めるという。またStrategy Analyticsによると、約2%という前年同期比伸び率は過去2年の最低水準。中国、欧州、米国で携帯電話の需要が低迷していると同社は報告している。

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