図●ファイルサーバーの利用状況(複数回答可、年商500億円未満全体)
図●ファイルサーバーの利用状況(複数回答可、年商500億円未満全体)
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 調査会社のノークリサーチは2015年7月30日、中堅・中小企業におけるファイルサーバーの活用実態に関する調査結果を発表した。それによると、「一般のPCサーバーをファイルサーバー用途として利用」している企業は28.4%、「PCサーバーをベースとしたファイルサーバー専用機」を利用している企業は21.6%に達し、一般のPCサーバーをファイルサーバーとして利用するケースが増えている実態が明らかになった()。

 同社は、「特定のPCをファイルサーバー用途として利用」している企業も5.8%だが存在していることを踏まえ、ライセンス順守やセキュリティの観点からも好ましいとはいえないと指摘した。

 適切なファイルサーバー活用を促進するために、ユーザー企業が抱える課題についても調査した。それによると、「一般のPCサーバーをファイルサーバー用途として利用」している企業では、約4分の1となる25.7%の企業が「アクセス権を設定するための仕組みが煩雑である」と回答。次いで、「各PCに必要となるライセンス費用が負担である」が15.1%、「ファイルサーバーが社内に乱立して整理できない」が11.2%に達した。「PCサーバーをベースとしたファイルサーバー専用機」を利用している企業では、「アクセス権を設定するための仕組みが煩雑である」が24.1%、「各PCに必要となるライセンス費用が負担である」が27.6%、「ファイルサーバ―が社内に乱立して整理できない」が12.1%となった。

 これらの調査結果から、PC側に必要なライセンスについて正しい理解と実践を行っているユーザー企業は「PCサーバーをベースとしたファイルサーバー専用機」を選択していると指摘。一方で、「一般のPCサーバーをファイルサーバー用途として利用」している企業の多くは、ライセンス管理を正しく実践できていないと分析している。

 ファイルサーバーの新規導入や更新につながるニーズについても調査した。それによると、「一般のPCサーバーをファイルサーバー用途として利用」している企業では、「ディスク容量の増設」が30.9%、「アクセス権管理機能」が28.9%に達した。PCサーバーをファイルサーバーに流用している企業に対しては、ディスク容量を追加できるファイルサーバー専用機を訴求していくことが効果的と分析している。

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