米IDCが現地時間2015年7月23日に公表したスマートフォン市場に関する調査によると、2015年第2四半期(4~6月)の世界出荷台数(速報値)は前年同期比11.6%増の3億3720万台となった。これは2014年第4四半期に次いで過去2番目に多い四半期出荷台数という。一方でスマートフォンも含む携帯電話全体の世界出荷台数は4億6460万台で、前年同期から0.4%減少した。

 IDCリサーチマネージャのAnthony Scarsella氏によると、スマートフォン市場の成長はSamsungやAppleの高価格端末の成功のみによってもたらされているわけではないという。「主要市場で数多くの低価格端末が、出荷台数を押し上げている点が重要」と同氏は指摘している。フィーチャーフォンの減少が続く中、メーカー各社は高機能/低価格といった両面で競争力の高い端末を市場投入し、攻勢を強めているという。

 2015年第2四半期のスマートフォン出荷台数をメーカー別に見ると、韓国Samsung Electronicsが7320万台で首位を維持し、これに米Appleが4750万台で次いだ。Appleの出荷台数は2014年第4四半期に首位のSamsungにわずが60万台の差で迫ったが、2015年第1四半期に再びSamsungがAppleを引き離し、当期もその差を広げた(関連記事:[データは語る]2014年Q4の世界スマホ市場、Appleの出荷台数、首位のSamsungに肉薄)。

 Samsung、Appleに次いで出荷台数が多かったのは中国Huawei Technologies(華為技術)で、その台数は2990万台。このあと中国Xiaomi(小米科技)の1790万台、中国Lenovo Group(聯想集団)の1620万台と続いた。

 このうちSamsungの出荷台数は前年同期と比べ2.3%減少した。一方Appleは同34.9%増、Huaweiは同48.1%増、Xiaomiは同29.4%増となった。またLenovoの出荷台数は同2.4%増えたが、昨年10月に買収した米Motorola Mobilityの前年同期の出荷台数を含めて比較すると同33.3%減となる。

[IDCの発表資料(2015年Q2)]
[IDCの発表資料(2015年Q1)]