図●国内外付型ディスクストレージシステム市場、クラス別売上額構成比、2015年第1四半期
図●国内外付型ディスクストレージシステム市場、クラス別売上額構成比、2015年第1四半期
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 調査会社のIDC Japanは2015年7月7日、国内のディスクストレージシステム市場に関する調査結果を発表した。それによると、2015年第1四半期(1~3月)のディスクストレージシステムの売上額(Value)は、前年同期比10.8%増の774億8000万円に達した。

 同社では、ディスクストレージシステムを「外付型」、「サーバー内蔵型」、「ODM Direct」に分類し、2015年第1四半期の売上額の内訳も発表。それによると、外付型が同9.1%増の561億8200万円、サーバー内蔵型が同6.9%増の184億3200万円、ODM Directが同137.4%増の28億6600万円()。同社では、ODM Directについて、まだ規模は小さいものの、グローバルクラウドサービスプロバイダーの国内拠点のほか、国内クラウドサービスプロバイダーでも導入が進みつつあると指摘している。

 また、同社は、外付型ディスクストレージシステムのセグメント別の内訳も発表。それによると、2015年第1四半期は、メインフレーム向けが同23.5%増の85億1500万円、UNIXやWindows、Linuxなどのオープンシステムおよびその他のOS向けが同6.8%増の476億6700万円。メインフレーム向けは、官公庁と金融で大型更新案件があったことが2桁成長につながったという。オープンシステムとその他のOS向けは、サーバー仮想化やVDI(Virtual Desktop Infrastructure)などの仮想化環境向けやクラウドインフラ向けで需要が拡大。オープンシステム/その他のOS向けでは、フラッシュを搭載したオールフラッシュストレージやハイブリッドフラッシュストレージ向けの需要が増えているという。

 一方、 外付型ディスクストレージシステムの2015年第1四半期のクラス別売上額では、システム価格3000万円以上のハイエンドが同10.3%増の164億6100万円、システム価格500万~3000万円未満のミッドレンジが同2.1%増の189億5200万円、システム価格500万円未満のローエンドが同15.2%増の207億6900万円となった。

 なお、2015年第1四半期の外付型ディスクストレージシステムの出荷額(Vendor Revenu)は537億9700万円。サプライヤー別出荷額の上位5社は富士通(シェア27.6%)、日立製作所(15.9%)、EMC(14.0%)、NEC(10.3%)、ネットアップ(7.0%)。富士通は、メインフレームやオープンシステム向けの大型案件によって、2015年第1四半期に高いシェアを獲得したという。

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