調査会社のIDC Japanは2016年7月1日、世界のプリンターと複合機の市場に関する調査結果を発表した。同社では、プリンターや複合機、コピー機などを「ハードコピーペリフェラル(HCP)」と呼び、その出荷実績を調査。それによると、2016年第1四半期の総出荷台数は前年同期比10.6%減の2311万台。インクジェット製品が同11.1%減、レーザー機器が同10.5%減だった。

 同社は、市場全体のうち180万台以上がマネージドプリントサービス(Managed Print Services - MPS)向けに出荷されていると指摘。長期契約向けの出荷が増えるトレンドが強まっているという。同社は、MPS向け出荷増の動きは4つの主要地域(アジア太平洋、日本、西欧、米国)で見られ、同3.9%~41%のプラスとなっていると分析した。

 同社はベンダー別の動向も調査。それによると、エプソンは、同6.7%のプラス成長を維持。HPは、北米(アメリカおよびカナダ)のレーザー事業全体において同3%のプラス成長を遂げ、39%のシェアを獲得したという。

 一方、同社は、世界の大判プリンター(LFP:Large Format Printer)市場に関する調査結果も発表した。それによると、2016年第1四半期の出荷台数は前年同期比1.2%増、出荷額は約7%の成長となった。

 同社では、主要な需要分野別の動向も調査。それによると、CAD/テクニカル市場では出荷台数が同1.6%増、出荷額が13.2%増となった。

 グラフィックス市場では、総出荷台数が同0.6%増のわずかな成長にとどまり、出荷額も2.8%増にとどまった。しかし、高耐久グラフィックス市場は、2014年や2015年からの成長傾向を維持したという。

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