図●国内レーザーMFPの出荷台数とカラー比推移
図●国内レーザーMFPの出荷台数とカラー比推移
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 調査会社のIDC Japanは2015年6月30日、国内のレーザーMFP市場に関する調査結果を発表した。それによると、プリンター機能や複写機能、スキャナー機能などを備えたレーザーMFP全体の2015年第1四半期(1~3月期)出荷台数は、前年同期比0.9%減の21万9000台。微減とはなったものの、2014年第1四半期の22万1000台に迫る出荷台数を維持した()。このうち、カラーレーザーMFPは、今四半期に同1.9%増の15万4000台に達し、2003年の調査開始以来、過去最高の出荷実績となった。なお、モノクロレーザーMFPは、同6.8%減の6万5000台。

 同社は、今四半期が堅調に推移した背景について、国内の景況が安定していたことがおもな要因と分析。それによってリプレイス需要が喚起された結果だという。同社では、前年同期の2014年第1四半期には、消費増税前の駆け込みなど出荷台数増加要因があったと指摘。一方で、今四半期にはそのような特殊要因がなかったにもかかわらず、前年同期と同等の出荷台数に達した。

 なお、同社はベンダー別の出荷台数シェアについても調査。それによると、リコー、富士ゼロックス、キヤノンが大きなシェアを維持。この3社にコニカミノルタ、シャープを合わせた上位5社はコピアを主体としたベンダーだが、これらのこ5社で国内レーザーMFP市場の80%以上のシェアを占めているという。同社では、大手コンビニエンスチェーンのA3カラーレーザーMFPの置き換えが2015年4月以降に本格化すると指摘。景況が落ち着いていれば、2015年通年で、2014年の出荷台数を上回ると予測した。

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