調査会社のノークリサーチは2016年6月20日、中堅・中小企業におけるプライベートクラウドの利用形態に関する調査結果を発表した。それによると、年商300億円以上〜500億円未満の中堅上位の企業では、今後プライベートクラウドを導入する可能性が高いと回答した割合は50.1%に達した。

 同社は、プライベートクラウドを「オンプレミス」「ハイブリッド」「ホステッド」の3つの形態に分類。調査では、3つの形態のいずれかについて、今後導入する可能性が高いと回答した企業の割合を集計した。中堅上位企業層ではパブリッククラウドと並行して、プライベートクラウドの活用についても進展していく可能性が高いと指摘した(図1)。

図1●プライベートクラウドの活用意向(年商300億〜500億円)
図1●プライベートクラウドの活用意向(年商300億〜500億円)
出所:ノークリサーチ
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 同社は、3つのプライベートクラウド形態に対し、ユーザー企業がどのような点をメリットまたはデメリットと考えているかについても調査。「アプリケーションの新しい開発/運用の手法を利用できる」ことをメリットとした企業の割合は、ハイブリッドプライベートクラウドの利用企業で40.5%、ホステッドプライベートクラウドの利用企業で35.7%に達したが、オンプレミスプライベートクラウドの利用企業では12.0%にとどまった(図2)。

図2●プライベートクラウドを導入しても良いと考える理由(一部抜粋)
図2●プライベートクラウドを導入しても良いと考える理由(一部抜粋)
出所:ノークリサーチ
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 「自社固有のハードウェア環境を取捨選択することができる」ことをメリットとした企業は、オンプレミスプライベートクラウドの利用企業では40.0%に達したが、ホステッドプライベートクラウドの利用企業では25.0%、ハイブリッドプライベートクラウドの利用企業では18.9%だった。

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タイトルと図1のキャプションを変更しました。 [2015/06/21 13:00]