図●国内EA/BAソリューション市場予測:2014年~2019年
図●国内EA/BAソリューション市場予測:2014年~2019年
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 調査会社のIDC Japanは2015年6月17日、国内のEA(Enterprise Applications)ソリューション市場とBA(Business Analytics)ソリューション市場に関する調査結果を発表した。それによると、2014年の国内EAソリューション市場は前年比2.6%増の2兆293億700万円、BAソリューション市場は同4.6%増の9682億2700万円と、どちらも堅調に推移した()。

 同社は、海外に拠点を持つ企業を中心にEA/BAソリューションへの投資が増加していると指摘。2015年もその傾向は継続するという。同社では、EAソリューション市場が、2014年~2019年にかけて年平均1.6%で推移し、2019年には2兆2007億3000万円にまで拡大すると予測。また、BAソリューション市場も、企業における経営指標と顧客データの統合/分析需要の本格化で、年平均4.8%で堅調推移。EAソリューションの3倍となる成長率を維持しながら、2019年には1兆2259億1800万円に達すると分析した。

 同社では、EAソリューション市場をERM(Enterprise Resource Management)、SCM(Supply Chain Management)、CRM(Customer Relationship Management)を合計した市場とし、各ソリューションの動向も調査した。それによると、ERMソリューション市場は、マイナンバーへの対応などから堅調に推移し、同2.3%増となると予測。企業におけるマイナンバー対応については、人事/給与システムよりも、むしろ負荷の大きい番号収集に関連するソリューション導入がこの1~2年で進むという。

 税と法制度に対応するERMの機能追加、PLMやSCMによるグローバル環境での生産体制強化、東京オリンピック/パラリンピックに向けた顧客対応強化など複数の成長要因があると指摘。ただし、その導入がクラウドサービスへ移行することで、ハードウエアと構築サービス市場の成長は抑制されると分析している。

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