図●国内タブレット市場 プロダクト別出荷台数
図●国内タブレット市場 プロダクト別出荷台数
(出所:IDC Japan)
[画像のクリックで拡大表示]

 調査会社のIDC Japanは2016年6月16日、国内のタブレット市場に関する調査結果を発表した。2016年第1四半期(1月~3月)の出荷台数は、前年同期比6.2%減の216万台にとどまった。家庭市場向けは、同9.4%増の155万台、ビジネス市場向けは同31.1%減の61万台となった。

 2016年第1四半期の市場動向は、市場の中心である家庭市場向けでは通信事業者向け出荷を中心としたファーウェイが市場をけん引し、前年同期と比べプラス成長を達成した。

 一方でビジネス市場向けは、2015年第1四半期に教育市場向けの大型案件があったものの、今期はこういった大型案件が少なく、大企業のタブレット端末への需要も低いことから市場が伸び悩んだという。

 また、タブレット市場を「デタッチャブルタブレット」(ハードウエアキーボードが脱着できるデタッチャブル型タブレット)と「スレートタブレット」(通常のスレート型タブレット)に分けて調査した。それによると、デタッチャブルタブレットは前年同期比94.1%増の45万台に達し、スレートタブレットは同17.3%減の171万台へと落ち込んだ() 。

 デタッチャブルタブレットの出荷比率は20.7%と、徐々にタブレット市場の中で出荷比率が高くなってきているという。デタッチャブルタブレットはWindowsタブレットが中心だったが、2015年第4四半期以降はアップルの「iPad Pro」の出荷開始によって、この比率が高まってきていることが大きな要因と分析している。

 またIDC Japanは、2016年第1四半期のメーカー別の動向も発表。それによると、出荷台数の上位5社は、アップル、ファーウェイ、NEC Lenovoグループ、富士通、マイクロソフト。アップルは、同10.1%減と出荷台数を落としたが、40.8%の高いシェアを維持しているという。ファーウェイは、通信事業者向け出荷が好調に推移し、前年同期と比べ約5.7倍の出荷台数となったという。

IDC Japanの発表資料へ