国内脆弱性診断市場規模推移および予測
国内脆弱性診断市場規模推移および予測
ベンダーの売上金額を対象とし、3月期ベースで換算。2015年度以降は予測値。出所:ITR「ITR Market View:サイバーセキュリティ対策市場2016」
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 調査会社のアイ・ティ・アールは2016年6月15日、国内の脆弱性診断市場に関する調査結果を発表した。それによると、2015年度の売上金額は11億円とまだ小さいものの、前年度比19.6%増の伸びを示したという。

 脆弱性診断とは、疑似アタックやスキャニングの手法を用いて、情報システムやその構成要素の脆弱性を検出する製品・サービス。同社では、昨今の脆弱性を起点とした侵入、改ざん、情報漏洩などのセキュリティ事件・事故、サイバー攻撃が増加傾向にあることを背景に関心が高まっているという。

 同社では、被害を未然に防ぐため、情報資産の現状を適切に把握し、内在する脆弱性に対処することの重要性への認知が拡大しつつあると指摘。それを受けて、2016年度も同20.9%増と引き続き高い伸びを予測している。特にWebシステムにまつわる脆弱性は、今後より問題視され続けると分析。同社では、同市場の2015年度~2020年度にかけてのCAGRが16.4%に達すると指摘した。

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