図●国内DDoS対策市場規模推移および予測(提供形態別)
図●国内DDoS対策市場規模推移および予測(提供形態別)
出所:アイ・ティ・アール
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 調査会社のアイ・ティ・アールは2016年6月9日、国内のDDoS攻撃対策市場に関する調査結果を発表した。2015年度の売上金額は前年度比42.2%増の約27億円と、大幅な伸びとなった()。

 2016年度の動向についても分析。市場に新たに参入するベンダーが増えつつあることもあり、2016年度も同43.6%増と、引き続き大幅の伸びを予測した。同社では2015年~2020年度にかけての同市場のCAGRを、22.4%と分析する。

 アイ・ディ・アールは、Webサイトに大量のパケットを送信してサービス停止に追い込むDDoS攻撃が、企業の深刻な脅威となりつつあると指摘。これまでは通信事業者やISPが対策設備を用意していたが、攻撃手法の多様化にともない、自社で製品・サービスを導入する企業が増加していると指摘する。

 DDoS対策市場を、アプライアンスとSaaSの提供形態別で比較した。それによると、2015年度はアプライアンス市場が同31.3%増に対し、SaaS市場はほぼ倍増。アプライアンスでの導入も大きく伸びているが、それ以上にSaaSでの導入が進んだ。主要ベンダーがSaaSでの提供を強化していることが背景にあるという。2016年度もSaaS市場の大幅な拡大が見込まれ、SaaSのシェアがさらに高まると予測する。

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■変更履歴
タイトルに記載していた調査会社名に誤りがありました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2016/06/10 14:28]