調査会社のIDC Japanは2016年6月9日、ビジネスコンサルティングとITコンサルティングで構成される国内のコンサルティングサービス市場に関する調査結果を発表した。それによると、2015年の市場規模は前年比6.3%増の6463億円に達した。
同社は、ビジネスコンサルティングとITコンサルティングの分野ごとにも調査。戦略、業務改善、財務/経理、組織/人事変革、リスク管理などの分野で提供されるビジネスコンサルティングの2015年の市場規模は同8.6%増の3389億円に拡大した。
一方、IT戦略およびIT業務コンサルティングの2分野で提供されるITコンサルティングの市場規模も同3.9%増の3074億円と堅調に推移した。
同社では、クラウド、ビッグデータ/アナリティクス、モビリティ、ソーシャル技術の4分野で構成される「第3のプラットフォーム」上において、IoTや認知システムといった「イノベーションアクセラレーター」により、企業や産業の「デジタルトランスフォーメーション(DX)」が起こることを提唱。
今回の調査では、DXが国内コンサルティングサービス市場に与える影響を把握するため、第3のプラットフォームの導入/活用に関わるコンサルティングプロジェクトを「デジタル関連コンサルティング」と定義し、その市場予測を行った。
それによると、ビジネス/ITコンサルティングの両市場で、顧客のDXを支援する案件が成長の主要因の1つとなっていると指摘。同社では、デジタル関連コンサルティングの2015年~2020年の年間平均成長率(CAGR)を25.6%と分析。2015年に852億円だった市場規模が2020年には2663億円にまで拡大すると予測した。
一方、同社はコンサルティングサービス市場について、DX支援や国内企業のグローバル化支援といった活発な需要を背景に成長を続けると指摘。2015年~2020年のCAGRを3.8%と分析し、2020年には7773億円に達すると予測した。
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