調査会社のIDC Japanは2016年6月6日、国内の携帯電話およびスマートフォンの出荷台数に関する調査結果を発表した。それによると、2016年第1四半期(1〜3月)の携帯電話出荷台数(スマートフォンと従来型携帯電話の合計)は、前年同期比12.1%減の806万台にとどまり、4四半期期連続のマイナス成長となった。同社は、マイナス成長の要因として、国内通信事業者によるAndroid端末の在庫調整を指摘。Android端末の出荷台数について、同26.1%減の252万台と発表した。

 2016年第1四半期の動向として、携帯電話の出荷台数が減少する中でも、アップルは400万台のiPhoneを出荷した。同12.3%増のプラス成長を達成し、国内市場で約5割(49.7%)のシェアを獲得し、首位の座を維持しているという(図1)。「AQUOSシリーズ」のシャープが第2位、KDDI(au)向けを中心にスマートフォンと従来型携帯電話を出荷している京セラが第3位となった。

図1●2016年第1四半期 国内携帯電話出荷台数 ベンダー別シェア
図1●2016年第1四半期 国内携帯電話出荷台数 ベンダー別シェア
出所:IDC Japan
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 同社はスマートフォンだけの市場動向も分析。それによると、2016年第1四半期の出荷台数は、同6.2%減の654万台とマイナス成長。ベンダー別シェアでは、アップルが61.2%とシェアを拡大させ第1位、シャープが第2位を獲得した。第3位には、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社に「Xperiaシリーズ」を提供しているソニーがランクインした(図2)。

図2●2016年第1四半期 国内スマートフォン出荷台数 ベンダー別シェア
図2●2016年第1四半期 国内スマートフォン出荷台数 ベンダー別シェア
出所:IDC Japan
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 同社は今後の見通しとして、「Android端末は、新製品が発売される2016年第2四半期(4〜6月)には出荷台数を伸ばすと考えられる。一方、iPhone SEは好調を維持しアップル全体を下支えしており、iPhoneの落ち込みは限定的になるだろう」と分析している。

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