一般社団法人JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は2016年5月26日、日本宛てに送信されるパケットに関する調査結果を発表した。JPCERT/CCが定期的に発表しているインターネット定点観測レポートで、それによると、2016年第1四半期に日本宛てに送信されたパケットの宛先ポートは「23/TCP(telnet)」が最も多く、第2位が「53413/UDP」、第3位が「0/ICMP」となった。

 送信元地域では、中国が前四半期に続いて第1位、第2位が米国、第3位が韓国だった。韓国は前四半期の5位から順位を上げ、代わりに前四半期3位の台湾が4位に後退した。

 JPCERT/CCによると、前四半期から2016年第1四半期にかけて、宛先ポートの上位に変動はなかったという。JPCERT/CCはルーターなど機器が使用するポートに対するパケットの観測数が高い水準にあるとし、こうしたパケットの発信元はマルウエアに感染したとみられる機器が多くを占めているという。

 一方、JPCERT/CCでは2011年1月ごろから、様々な地域からのPort23/TCP宛てに対するパケットを観測していると指摘。これらのパケット送信元の多くがマルウエアに感染してボット化したルーターやPCカメラであると分析している。

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