国内デジタル地図 DB(電子地図)需要分野別市場規模推移
国内デジタル地図 DB(電子地図)需要分野別市場規模推移
出所:矢野経済研究所
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 シンクタンクの矢野経済研究所は2016年5月17日、国内の電子地図(デジタル地図DB)に関する調査結果を発表した。それによると、2014年度のデジタル地図DB(電子地図)の市場規模はベンダー出荷金額ベースで、前年度比95.4%の490億円にとどまった。

 同社では、デジタル地図DBには、需要分野別に「カーナビ/PND分野」「GIS(Geographic Information System; 地理情報システム)分野」「ウェブサイト・モバイル端末サイト向け地図配信・データ提供分野」「個人/法人向け地図ソフトウエア分野」の5分野画あると指摘。国内のデジタル地図DB市場について、カーナビ/PND分野の成長にともない、順調に市場を拡大してきたが、2013年度以降は減少傾向にあると分析した。

 同社は、2015年度の市場規模を前年度比96.5%の473億円と予測。2016年度も落ち込み幅は縮小するものの、同97.4%の460億5000万円にまで減少すると指摘。市場は縮小基調にあるという。

 一方、GIS(Geographic Information System; 地理情報システム)を利用した領域においては、位置情報や地図情報を応用した需要分野が創出されているという。今後は、あらゆる情報に位置情報がひも付くこととなり、こうした融合された情報を用いた、防災、マーケティング、ビッグデータ解析といった分野に今後の成長が期待できると分析した。

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