米IDCが現地時間2016年5月16日に公表したウエアラブル機器市場に関するリポートによると、同年1~3月期における世界出荷台数は1970万台(速報値)となり、前年同期から67.2%増加した。IDCは昨年10~12月期の出荷台数が同126.9%増加したと報告していたが、1~3月期の伸び率はこれを大きく下回った。

 IDCはその理由として、季節的要因が影響したと報告している(関連記事:ウエアラブル機器市場、世界の2015年の年間出荷台数は172%増の7810万台)。

 IDCによると、ウエアラブル機器の市場は依然拡大し続けている。しかし市場には参入企業が増え、すべてのメーカーが成功できる保証はなくなったとしている。また同社が、有力視しているウエアラブル機器の分野は、Apple Watchに代表される「スマートウオッチ」とフィットネストラッカーなどの「ベーシック型機器」。2016年1~3月の世界ウエアラブル機器市場におけるこれらの出荷台数比率は、それぞれ16.28%と83.32%だった。

 同年1~3月期のメーカー別出荷台数は、米Fitbitが480万台で首位となり、これに中国Xiaomi(小米科技)の370万台が次いだ。このあと米Appleの150万台、米Garminの90万台と続き、韓国Samsung Electronicsと中国BBK Electronics(広東歩歩高電子)傘下のXTC(小天才)がともに70万台で同率5位となった。

 一方、スマートウオッチの出荷台数を見ると順位はApple(シェア46.0%)、Samsung(同20.9%)、米Motorola Mobility(同10.9%)、中国Huawei Technologies(同4.7%)、Garmin(同3.0%)となる。このうちApple Watchはその売上額、出荷台数ともに「iPhone」「iPad」「Mac」を大きく下回っており、これらApple製品の落ち込みを補うまでには至っていないとIDCは指摘している。

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