図●国内製品別IT市場実績と予測:2014年~2019年
図●国内製品別IT市場実績と予測:2014年~2019年
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 調査会社のIDC Japanは2015年5月13日、2015年~2019年の国内製品別IT市場に関する調査結果を発表した。それによると、2015年の国内IT市場規模は、前年比0.5%減の14兆6435億円にとどまった()。

 2014年に国内IT市場の成長を押し上げたPC市場が、2015年には大幅に減少することから市場縮小が予測されたが、スマートフォン市場で高い成長が見込まれることで相殺され、微減にとどまるという。同社では、2014年~2019年にかけて、国内IT市場は年平均1.1%の成長を維持し、2019年には15兆5355億円に達すると予測した。

 国内ハードウエア市場、国内ITサービス市場、国内パッケージソフトウエア市場についても調査結果を発表。それによると、ハードウエア市場は同4.0%減の6兆5508億円と減少するが、国内ITサービス市場は同1.8%増の5兆2827億円に、国内パッケージソフトウエア市場は同3.9%増の2兆8100億円に達すると分析している。

 また、国内IT市場に国内通信サービス市場を加えた国内ICT市場の2015年の市場規模について、同1.2%減の25兆3700億円と予測。2014年~2019年にかけては、年平均0.1%で微減していき、2019年には25兆5551億円にまで縮小するという。

 2015年は、景気が回復基調にあるにもかかわらず、国内IT市場が微減となることについて、同社では国内企業の景況感がまだ本格的に上向いていないことを指摘。多くの企業では、IT支出を増やすしていないと分析している。今後、企業が本格的な事業成長を実現するには、第3のプラットフォームの戦略的活用など、従来とは異なるICTの活用が重要となるという。

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