Apple Watch
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 2014年に360万台だったスマートウオッチの世界出荷台数は、2020年に1億100万台に達する。こうした予測を米国の市場調査会社IHSが現地時間2015年5月7日に公表した。米Appleが2015年4月に発売した「Apple Watch」が成功を収めれば市場は活気付き、Apple以外のスマートフォンメーカーが販売するスマートウオッチも売れるようになると同社は見ている。

 IHSが予測する、2015年におけるApple Watchの出荷台数は1900万台。そのスマートウオッチ市場全体に占めるシェアは56%という。一方でApple WatchにはiOS 8.2以降を搭載する比較的新しいiPhone(「5」以降)が必要で、価格も349ドルからと高めに設定されている。このことから市場にはAndroidスマートフォンのメーカーが台頭できる余地が残るという。これにより2020年におけるApple Watchの市場シェアは38%に低下するとIHSは予測している。

 一方、「Android Wear」搭載スマートウオッチの今後5年間における出荷台数は9600万台になると、IHSは予測する。もしAndroid WearがiPhoneをサポートできれば、同OSの市場規模はさらに拡大すると同社は見ている。

 ただし、もしAppleがつまずけば、スマートウオッチ市場も同様に痛手を受けることになると、IHSでシニアディレクターを務めるIan Fogg氏は指摘する。Appleのマーケティング力によってスマートウオッチの認知度は高まり、そのメリットも分かりやすく説明された。Apple不在の市場では他社がより多くの費用を投じ、損なわれたスマートウオッチのイメージを回復しなければならない。「競合企業にとってもApple Watchの成功は不可欠だ」と同氏は指摘する。

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