米IDCが現地時間2016年5月9日に公表したモバイルアプリ市場に関する調査によると、2015年の1年間におけるこれらアプリの世界インストール件数は約1560億件となり、その直接的な売上高(広告収入を含まない、以下同じ)は342億ドルに上った。モバイルアプリの市場は今後も成長し、2020年にはインストール件数が2100億件超、売上高が約570億ドルに達すると同社は予測している。

 ただ、IDCはモバイルアプリ市場の成長は今後減速するとも見ている。同社が予測する、今後5年間におけるインストール件数の年平均伸び率は6.3%。また売上高の年平均伸び率は10.6%と、2桁成長を維持する見通し。だがこの予測期間の終わりに近づくにつれ、いずれの伸び率も鈍化していくと同社は分析している。

 この市場をアプリの配信サービス別で見ると、2015年における「Google Play」を介したインストール件数は全体の約60%を占めた。これに対し米Appleの「App Store」は同15%となり、前年から8%減少した。ただし、Google Playにおけるアプリの売上高が市場全体の約36%だったのに対し、App Storeの売上高は約58%を占め、その前年比伸び率は36%となった。

   IDCによると、Google Playのダウンロード件数と売上高は堅調に推移しているものの、その伸び率は一昨年以前に比べ低下傾向にある。一方でApp Storeのアプリ売上高は今後も引き続きGoogle Playを上回るだろうとIDCは予測している。

[発表資料へ]