米Strategy Analyticsが、現地時間2015年4月29日に公表したスマートフォン市場の調査によると、同年第1四半期(1~3月)における世界出荷台数は前年同期比21%増の3億4500万台となった。

 このうち韓国Samsung Electronicsの出荷台数は8320万台で、市場シェアは24.1%。米Appleの出荷台数は6120万台で、シェアは17.7%だった。SamsungとAppleの昨年第四半期(2014年10~12月)における出荷台数はともに7450万台で、両社は同率1位だったが、2015年第1四半期はSamsungが再びAppleを引き離した。

 ただし、Samsungはアジア市場などで引き続き苦戦しており、シェアは前年同期の31.2%から低下した。一方Appleのシェアは前年同期の15.3%から上昇。昨年9月に発売した「iPhone 6」「同6 Plus」が中国をはじめとする世界各国市場で引き続き好調という。

 また、別の調査会社である米IDCも同日、世界のスマートフォン市場に関するリポートを公表した。それによると2015年第1四半期の世界出荷台数は3億3650万台で、前年同期から16.7%増えた。

 IDCよるとメーカー別出荷台数は、Samsungが8240万台で首位となり、これにAppleが6120万台で次ぎ、このあと中国Lenovo Group(聯想集団)の1880万台、中国Huawei Technologies(華為技術)の1700万台、韓国LG Electronicsの1540万台と続いた。

 これに先立ち同社が公表していた、昨年第四半期におけるSamsungとAppleの出荷台数はそれぞれ7510万台と7450万台だった。同四半期はiPhoneの出荷台数が大きく伸び、両社の差はわずか60万台に縮まったが、2015年第1四半期は再びSamsungが大きくリードした。IDCによると、Samsungは旗艦モデルの「Galaxy S」に対する需要が安定しているほか、東南アジア、中東、アフリカを中心に低価格端末の台数が伸びたという。

 ただAppleも引き続きiPhone 6、同6 Plusが好調で、2015年第1四半期の出荷台数は前年同期から40%増えた(関連記事:Appleの1~3月期決算はiPhone好調で増収増益、株主還元策の拡大も)。6120万台というiPhoneの出荷台数は第1四半期として過去最大。iPhoneの成功の多くは中国市場がもらしているとIDCは分析している。

[Strategy Analyticsの発表資料]
[IDCの発表資料]