図●スマート農業の国内市場規模の推移と予測
図●スマート農業の国内市場規模の推移と予測
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 シンクタンクの矢野経済研究所は2015年4月16日、情報通信技術を利用した農業・畜産業の動向に関する調査結果を発表した。これは、従来の農業技術とICTを連携させ生産の効率化や農作物の高付加価値化を目指す「スマート農業」について、主に市場規模を調査したもの。それによると、2013年度のスマート農業の国内市場規模は、66億1400万円。今後もスマート農業の市場規模は順調に拡大し、2020年度には308億4900万円にまで達すると予測した()。

 さらに、スマート農業のソリューション別の市場規模についても調査。2013年度は栽培支援ソリューションが32億1300万円、販売支援ソリューションが8億3100万円、経営支援ソリューションが14億5000万円、精密農業が11億1900万円となった。このうち栽培支援ソリュ―ションについてはさらに細かく分類し、農業クラウドが8億3600万円、複合環境制御装置が12億6700万円、畜産向け生産支援ソリューションが11億1100万円となった。

 2014~2016年度にかけて、農業クラウドや複合環境制御装置、畜産向け生産支援ソリューションなどの栽培支援ソリューションが市場を牽引すると指摘。2016年度以降は、気象予測と連携した販売支援ソリューションや経営支援ソリューションが拡大すると分析している。

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