モバイル端末向けアプリケーション(アプリ)の世界市場では、米Googleの「Google Play」がダウンロード数で米Appleの「App Store」を上回る一方、アプリの売上高ではApp StoreがGoogle Playを上回っている。最近はこの傾向がますます強まり、両者の差は広がりつつある──。

 アプリストアの分析を手がける米App Annieがまとめたこうした調査リポートの詳細を、Wall Street JournalTechCrunchなどの米メディアが現地時間2015年4月15日に伝えた。

 それによると、2015年第1四半期(1~3月)におけるApp Storeの売上高は、Google Playに比べ70%多く、その差は2014年第3四半期(7~9月)から10ポイント拡大した。App Storeの売上高を押し上げた主な要因は、米国と中国の市場。とりわけ中国の消費者は、画面サイズの大きなスマートフォンを好む傾向があり、同国では「iPhone 6」と「同6 Plus」が良く売れている。App Annieによると、中国は2015年第1四半期にApp Storeの国別ダウンロード数で米国を上回り1位になった。これは同社がApp Storeの国別統計を取り始めて以来初めてのこと。ただしApp Storeの売上高では依然米国が1位。このあと日本、中国と続いており、これらの順位は前の四半期と変わらない。

 一方で2015年第1四半期におけるGoogle Playのアプリダウンロード数はApp Storeに比べ70%多かった。この比率は2014年第3四半期の60%から拡大している。Google Playのダウンロード数増大は、メキシコ、トルコ、ブラジル、インドネシアといった新興国市場によってもたらされているという。これらの国では初めてスマートフォンを購入するという人がAndroid端末を選んでおり、Google Playの利用が増えている。