図●有料動画視聴サービスの利用率
図●有料動画視聴サービスの利用率
n=2000。(出所:ニールセン)
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 調査会社のニールセンは2016年4月14日、動画コンテンツと動画広告の利用動向に関する調査結果を発表した。2016年3月時点の有料の動画視聴サービスの利用状況は、「レンタルや購入したDVD、ブルーレイ」の視聴が60%と最も多かった。

 「有料インターネット動画(定額制や都度課金型のVideo On Demandなど)」の利用は12%に達した。同社は2015年9月以降、「Netflix」や「Amazon Prime Video」などのサービスが始まり、動画市場に注目が集まりだしたと分析。それから約半年が経過し、有料インターネット動画はアーリーアダプターを中心に、利用者が増えたとする。また、DVDや他の動画コンテンツに料金を支払う消費者は多く存在し、「有料インターネット動画が拡大する余地は大きい」と分析する。

 「有料インターネット動画」の利用者の特徴も分析。それによると、性年代別では男性の利用者の割合が高く、16歳から34歳の利用率が20%を超えた。

 動画広告の表示形式などについて、「視聴者の許容度」も調査した。最も許容度が高いのは「数秒後にスキップできる広告」で、半数近くの人が表示されてもよいと回答したという。次いで、「バナー枠で表示される動画広告」と「質の高い番組を無料で見ることができるが、スキップできない広告」も、表示されてもよいと回答した人が約40%に達した。

 動画広告を見たことによる視聴者の変化についても調査した。動画広告を見た後に商品やブランドを嫌いになったことがある人は、17%にも達した。嫌いになった理由としては、「何度も同じ広告が表示されたから」という理由が最も多く65%、次いで、「自分に関心のないことだったから」が57%、「広告がスキップできなかったから」が53%だった。

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