人工知能が仕事に与える影響
人工知能が仕事に与える影響
(出所:ガートナー ジャパン)
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 ガートナー ジャパンは2016年4月12日、日本における人工知能(AI)に関する調査結果を発表した。ユーザー企業のITリーダー (ITインフラに導入する製品/サービスの選定や企画に関して決裁/関与する人) 515人を対象に2016年2月に実施したもの。「10年以内に人工知能が仕事にどう影響するか」という問いに対し、人工知能が「仕事を奪う」と「サポートする」を合わせると、回答は54.6%に達した。「人工知能に対する関心は高く、多くの人が人工知能による将来への影響を自分たちの問題として捉え始めていることが、今回の調査結果からも明らかになった」と分析した。

 人工知能に関するスキルを獲得したいかどうかについては、41.3%が「スキルを獲得したい」と回答。人工知能に関するスキルを身に着けたいとする人が相当数存在することが確認できたという。

 2016年に入ってから「人工知能的なもの」や機械学習に関しての問い合わせが急速に増えてきていると指摘。そうした問い合わせのほとんどが「どこから始めたらよいか」といった内容だという。同社は「今回の調査結果は、こうしたトレンドをデータで裏付けるものとなった」という。「多くの企業が人工知能的なものの価値を理解しようとするだけでなく、自ら試行しようとしていることが、今回の調査結果からもうかがえる」と分析している。

 一方で、同社は現在の市場動向について、「『何でも人工知能』となっている状況も見られ、市場は相当混乱している」と分析。企業に対しては、「引き続き可能性を探るとともに、『人工知能的なもの』のリアリティを捉え、実践に備えるべき」と提言している。

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