英Kantar Worldpanelが現地時間2015年4月2日に公表したスマートフォン販売統計によると、Appleの「iPhone」は中国都市部における販売台数が引き続き伸び、同社は同国スマートフォン市場で首位に浮上した。

 2015年2月末までの3カ月間に中国都市部で最も売れたスマートフォンは「iPhone 6」で、その販売台数シェアは前月末までの9.5%から10.2%に上昇した。これに中国Xiaomi(小米科技)の「Redmi(紅米)Note」が次ぎ、3位に「iPhone 6 Plus」が入った。

 中国のスマートフォン市場ではこれまでXiaomiが首位を維持してきた。だが2014年12月~2015年2月期は、iPhoneの2つの新モデルに加え、旧モデルも好調で、Appleはメーカー別販売台数でXiaomiを抜いた(関連記事:[データは語る]Appleの中国スマホ販売台数シェアが過去最大に、4台に1台がiPhone)。

 中国のOS別販売台数を見ると、iOSのシェアは1年前から9.7ポイント増の27.6%となり、過去最高を更新した。この期間にiPhoneを購入した人のうち、同国最大の通信キャリア、China Mobile(中国移動)の加入者の割合は59%だった。Kantar Worldpanelによると、昨年10月に中国でiPhone 6と同6 Plusが発売されて以来、 Apple製品の需要が高まり、その人気は2月の春節(旧正月)時期へと続いた。

 またiOSのシェアは、欧州5カ国(英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペインの合計)とオーストラリアでも増えており、それぞれ1年前から2.9ポイント増の20.9%、4.6ポイント増の38.5%となった。ただしOS別販売台数は米Googleの「Android」が引き続き市場を支配している。欧州5カ国合計のAndroidのシェアは67.6%と、依然高い水準を維持している。

 4月からは、韓国Samsung Electronics、韓国LG Electronics、台湾HTC(宏達国際電子)、中国Huawei Technologies(華為技術)などが、それぞれ旗艦機種の新モデルを投入するため、また新たな市場競争が始まるとKantar Worldpanelは指摘している。

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