図●2015年第4四半期 世界HCP市場 出荷台数上位5ベンダーの市場シェア推移
図●2015年第4四半期 世界HCP市場 出荷台数上位5ベンダーの市場シェア推移
(出所:IDC Japan)
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 調査会社のIDC Japanは2016年3月24日、プリンターや複合機、コピー機などハードコピーペリフェラル(HCP:Hardcopy Peripheral)の世界市場に関する調査結果を発表した。それによると、2015年第4四半期(10~12月)のHCP総出荷台数は、前年同期比10.8%減の2758万台に落ち込んだ。2015年通年の総出荷台数も、前年比6.6%減の1億323万台にとどまった。

 同社は、2015年第4四半期は、45ppm(ppm:page per minute/1分当たりのプリントページ数)以上のハイエンドカラーレーザー機器が好調だったと指摘。出荷台数は18万2000台に達したという。インクジェット製品は前年同期比9.6%減、レーザー機器も全体で同13.7%減と、ともにマイナス成長となった。コンシューマー向けも全般的に市場が縮小傾向にあるという。

 また、マネージドプリントサービス市場の拡大が続いており、160万台超の機器が同市場向けに出荷されたと分析した。

 ベンダー別の動向も分析。セイコーエプソンは、他の上位5ベンダーをしのぐ、前年同期並みの約490万台の出荷を達成したという()。

 IDC Japanは、大判プリンター(LFP:Large Format Printer)の世界市場に関する調査結果も発表した。それによると、2015年の総出荷台数は、前年比2.4%減の31万5000台にとどまった。LFP市場は、ユーザーニーズの変化によって、テクノロジーのトレンドが大きく変わりつつあり、テクノロジー別の製品構成が大きくシフトしたという。

 製品カテゴリ別では、CAD/テクニカルプリンター市場が、前年比で約1.5%落ち込んだ。グラフィックプリンター市場は、ローエンドの大判校正システムが電子的校正支援にとってかわり、結果としてローエンド水性インクジェットプリンターの出荷台数が、全世界で前年比15%以上減少した。

 一方、広告/販促向けグラフィック市場では、ローエンドUV硬化型インクジェットグラフィクスプリンターが、パッド印刷の一部を置き換えることによって、出荷増となった。高耐久グラフィクス市場は、UV硬化型インクジェット、ラテックス、エコソルベント、昇華型インクジェットプリンターを中心に、前年比で約10%増加したという。

IDC Japanの発表資料へ
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