図●2014年第4四半期 世界HCP市場 出荷台数上位5ベンダーの市場シェア推移
図●2014年第4四半期 世界HCP市場 出荷台数上位5ベンダーの市場シェア推移
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 調査会社のIDC Japanは2015年3月17日、2014年第4四半期の世界プリンター/複合機(Hardcopy Peripheral:ハードコピーペリフェラルプリンター、以下HCP)市場に関する調査結果を発表した。それによると、出荷額は前年同期比1.7%増の152億ドルに達したが、出荷台数は3080万台と同2.6%の減少となった。

 同社は日本を除くアジア太平洋(APeJ)がHCPの出荷台数で世界最大の市場になっていると指摘。同四半期の出荷台数でも、他の全地域の出荷台数を上回り、同1.7%増を達成しているとした。その要因を同社は、主要ベンダーによる新モデルが発売されて販路拡大したためと分析。APeJでは、2014年通年の出荷台数も前年比1.8%増となった。

 IDCはレーザープリンター市場についても分析。出荷台数は堅調に推移し、2014年通年では0.8%増となった。レーザー市場全体としては、カラーレーザーの顕著な増加をはじめ、多くの成長分野が見られたという。一方でモノクロレーザー市場は、カラー製品への移行により縮小傾向が続いている。

 同社では、カラーレーザー複合機の成長が引き続き好調なため、2015年の世界市場におけるカラーレーザーとモノクロレーザーの成長率の差は広がると分析する。カラー/モノクロ複合機は出荷台数、出荷額のいずれも2015年に増加し、カラーの伸びがより顕著になると予測している。

 なお同社は、米国やカナダ、日本、西欧などの先進諸国で好調だったキヤノンが前年同期比出荷台数成長率において他の全てベンダーを上回ったことにも注目()。米ヒューレット・パッカードもカナダと西欧でプラス成長を達成したと指摘した。

IDC Japanの発表資料へ